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聖林公司スタッフが実際に購入した
おすすめ商品をご案内。

vol.02

PRESSPRESS

ルーツでもあるミリタリーユニフォームには昔から魅かれており、その流れを汲むジャケットを中心にコーディネートを組み立てていました。

90年代中目黒トールフリーの店長だった私は、当時多くのビンテージ、ミリタリーサープラスをバイイングする中で、軍の士官や鉄道員、病院などの公共機関で使用されていた英国や欧米諸国のユニフォーム、ワーキングウエアを中心に品揃えをしていました。

特に欧州の制服は現在では自国での生産をほとんどやめてしまいましたが、当時日本では紹介されていない歴史あるメーカーが未だ数多く残っていました。現在も扱っているミラノのFraizzoliもその中の一つです。

長い歴史の中で伝統あるメーカーに政府から制服の生産を依頼しており、Burberry には英海軍、Brooks Brothersは米海軍のブレザーを実際に生産していた背景がありました。私達にとってブレザーは無くてはならない核であり、現在もそのスタイルは変わっていません。
古くから聖林公司として提案してきた” ブレザースーツ”という考え方は、一般的な着こなしのセオリーではありませんが、基になったそれらのユニフォームから由来しています。

一方でVANのワードローブを基本にしていましたので、本物を求め納得できるブレザーやシャツを創る為に数々のメーカーとコラボレーションをしてきました。
米国の本格テーラー Hickey Freeman、Saint Laurie、Martin Greenfield など、それらが創るジャケットはアメリカンテーラー独特の大胆な表情が宿っており、また多くのイタリア移民達がその生産に関わっていた事は重要なポイントでもありました。

その背景で私はイタリアに赴き、彼らが創りだす立体的なパターンによる型の素晴らしさはもとより、ソフトで軽く随所がハンドメイドであったりと、その後の物作りに影響を受けたのは言うまでもありません。

私達は数年前から J PRESS とのコラボレーションを始めました。
東海岸に根付いている不変のアイビーを基盤にしながら、前記した欧米の見地に立った現代的なフィッティング、日本人の感性と品質に裏付けされたコレクションです。

第一次大戦時、
Burberry が英海軍に納めていたジャケット。

イギリスの伝統的ミルはウールにコットンを混紡している生地を制服に使用する事が多い。現在のローヤルネービーブレザーの原型になった物。

米国海軍 WW-2 ドレスホワイトジャケット

目の詰まったコットンツイルで作られ、ほとんどの箇所が本縫いでチェンジボタン仕様になっている。

MARTIN GREENFIELD ホップサックブレザー

通常高級素材を主に使用するアメリカ屈指のテーラーだが、敢えてウールとポリを混紡したホップサックを使用。フルキャンバスと接着モデルの 2 種を生産。パタンナーはアメリカに在住のイタリア人だった。

SOUTHWICK・BLUEBLUE U.S. NAVY ブレザー

Southwick とのコラボブレザー。現在は完全な配下となったが、古くから Brooks Brothers の生産を担っていたので、当然米軍のブレザーも縫っていた。当時米海軍で実際に使用している生地を使用して、裏地は聖林のオリジナルを日本からアメリカに支給した。米海軍はネイビーではなく実際はこの様なブラックの物が多い。

J PRESS × BLUEBLUE NAVY ブレザー

現在好評発売中の J PRESS とのコラボは、英国の名門 ERTHER HARRION 社に別注のユニフォーム用生地、アメリカの老舗 WATERBURY のボタンを使用。クラシックなデザインながらフィットと着心地の良さが特徴。同型でパッチポケットのフランネルブレザーもあり。正にベーシックと呼べる逸品。