

通常36ℓのバックパックともなると、縦に長く、かなり本格的(=アウトドア感強め)な雰囲気になりがち。
ですがこれはその反対で、誰しもが一度は使ったことがあるような馴染みある丸っこいシルエットを、縦/横ともに1.5倍引き伸ばした形とイメージしてください。
“この見た目のバックパックにしては大容量”
端的に表すとこう表現できます。
肩への負担が軽減されるよう、横に広く厚めに作られたショルダーハーネス。
少し湾曲したハーネスはバッグと背中との間に隙間を作らず、肩から脇下に掛けてがっちりとバッグが背中を覆います。
必要に応じて、上下に動かせるチェストストラップを用いて更にホールドを強めてください。
シンプルな後ろ側に対し、ギア感満載で本格的な前の顔。
このギャップこそ、発売から数年経った今もなお、このDELUXE PACKが広く支持される理由の一つです。
内側には、メッシュポケット/ストラップフック/PCや書類を分けれる仕切りを完備。
サイドポケットは、500㎖のペットボトルが蓋も見えずに綺麗に収まる気の利いたサイズ感。折り畳みの傘もここに収納することができます。
そして、暗い夜道でも中の荷物が識別しやすいよう中の色はグレーに。
どこに何があるのか分からず、携帯のライトをかざして探すあの時間はもうなくなりそうです。
表地は、ブランドの代名詞とも言える60/40(ロクヨン)クロス
横糸にコットン60%、縦糸にナイロン40%の比率で織られたこの生地は、水を含むとコットンが膨らみナイロン特有の撥水性と合わさって表地で水を弾きます。
つまり、濡れることによってはじめて撥水機能が生まれるという仕組み。
完全防水とまでは言えませんが、雨に多少濡れるくらいはなんの問題もありません。
今でこそ“GORE-TEX”に代表されるような防水透湿素材も珍しくないですが、1960年代の開発以降、多くの人に愛され多くの人を雨風から守ってきた素材です。
コットンの経年変化が生み出す独特の風合い、剥離のような劣化が起きにくい生地特性のみならず、コーデュラナイロンなどと比較すると大きさの割に軽量なのも大きなポイントです。
かつて多くのアウトドアブランドがこぞって作っていた、はっきりと明るい色や少しくすんだ色など様々なカラーリングのバックパック。
前途したロクヨンクロスは、時に美しい経年変化を生み出します。
何にでも合わせられる黒がやはり一番人気ですが、赤やブルーグレーなどの色物もこのブランドならでは。
この作り込みで¥14,300(税込)とくれば、2色選ぶのもありかもしれません。